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  世界の競輪王・中野浩一さんは、勝負の心得としてこんなことを言っています。
「麻雀では大事な対局になればなるほど、誰しも慎重になってしまう。でもそれじゃ駄目なんだ。競輪では一瞬のタメが勝機を逃す。麻雀でも競輪でも、突っ込む者が勝つんだよ

 競輪は駆け引きのスポーツでありながら、最初から突っ込めというのです。
 これはチーチャの話にぴったりじゃないですか。すなわちこういうことでしょう。安全に様子見しながら、大物手ができそうになったらアガリに行こうといった姿勢では、勝つことはできないよ、と。時代小説にあるような、相手から斬られる間合いに入らないかぎり、こちらも相手を斬ることはできない、という話も同じことかもしれません。

 短期戦で大事な対局になるほど、普段通り打っているつもりでも、実際には慎重になっているもの。そのぶんを補正するために、いつもよりもう一歩押す覚悟で打て、といったところだと思います。


 さて、オーラスを迎えて、トップと2100点差の宇野プロ。2100点とは微妙な数字です。高い手はいらないけれど、2ハンくらい必要です。

 しかし、そんなことを考える間もなく、Mr. Mr氏がピンフ三色というこのハンチャン最高の手をあっさりツモアガリしました。アガリ止めで終了。

わずか24分9秒。1回戦は淡々と進み、サラッと終わりました。

 宇野プロは2着。まずまずの結果に見えて、じつは次回がトップ条件となります。

うーん、どうですかねえ

 さすがに楽観的な宇野節も影をひそめてしまいました。

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