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■幸運の女神には……
次局、南1局1本場には、北家の唯我独損氏が5巡目に「ロン」。
 ロン ドラ

 2枚目のとはいえまだ5巡目です。ここは2600点に甘んじることなく、見送って メンタンピンドラ1に手を作り替えたいところです。けれどもラス親の唯我独損氏はオ ーラスのカウンターに勝負を賭けたのでしょう。迷った末に「ロン」。このときの考慮 時間はかなり長く、迷いの深さを表しているようでした。こうして斉藤プロにとっては 痛くも痒くもないまま局は進んでいきました。

 そしてついにオーラスを迎えました。斉藤プロと唯我独損氏の差は5000点、他の二人との差はハネマン分です。

唯我独損氏は10巡目にテンパイ、一手替わりの三色を待ちます。

 またハネマンが必要なハゲタカ氏も、逆転のテンパイを入れていました(南家です) 。

   ドラ

 さすがは雀賢荘の2大エースです。結局、アガったのは唯我独損氏。ツモのみの500オールです(牌図2)。こうして勝負は次局の1本場に持ち越されました。

 けれども結果から見るならば、このアガリで逆転しなかったことにより斉藤プロのト ップが決まったのでした。やはり幸運の女神は前髪だけ。唯我独損氏はこの局に賭ける カウンター作戦を取ったのですから、ここは一発で決めなければならなかったのです。

 そのためには二つの道がありました。それは、(1)6巡目に切ったを切らない手 順を選ぶ、あるいは(2)ツモアガリしたところからを切ってフリテンリーチする、そのいずれかでした。(カン待ちでリーチしていても、リーチツモでは逆転しません)。ここでフリテンリーチをかけていたなら、アガリは唯我独損氏だったのでしょ うか、それともハゲタカ氏だったのでしょうか?

 次局1本場には斉藤プロがピンフドラ1をアガって無事終了。このときのコメントはおとぼけでした。

斉藤「普通に打ってただけですが展開に助けられましたねー。まあ、こんなもんじゃないですか?」



牌図2


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